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多賀町中央公民館「多賀結いの森」

Project Story #01 多賀町中央公民館「多賀結いの森」

~地産材の活用~培った技術力で魅せる繋がりを生む公民館。ウッドデザイン賞の受賞へ

01人と人とが出会い、互いの知恵を伝え学び合う場、
未来につながる新しい公民館

旧多賀町中央公民館は、1978年に設立された多賀町の公民館です。多賀町は伊勢神宮の親神が祀られていることで知られる「多賀大社」や、全国で3番目の規模を誇る鍾乳洞「河内の風穴」で知られています。同館はそんな多賀町民の文化施設として長年親しまれてきました。
老朽化や耐震性能の見直しのため2018年に閉館。2019年には多賀町中央公民館「多賀結いの森」として生まれ変わりました。

公民館はこれまで、学校とはまた違う形で地域の人々の自主的な学びの気持ちを育み、応援する場として地域に愛されてきました。
既存の公民館では決まったメンバーによる貸し室利用が主となっていましたが、公民館に関わったことのない人も気軽に立ち寄れる場とするために、部屋の中だけでなく共用部に大小様々な居場所をつくりました。

02多賀の山間の風景と調和した公民館

多賀町中央公民館「多賀結いの森」は地域の木材を最大限活用した、まちづくりの拠点として構想されました。
地産材利用に関しては、集成材を使わず、地元で調達できる木材をベースに計画をしています。
建物の構造上、地元木材の特性を最大限引き出すために大工が必要な場面も多く職人の技術で木のぬくもりを感じることができる大空間を実現しています。
それぞれの部屋は、庭をはさみながら配置され、それらをつなぐ廊下のあちこちに休憩のできるベンチや、おしゃべりが出来るテーブル、小さなキッチンなどが点在しています。このような配置や、廊下による回遊性は、近隣の大きな民家にも見られるもので、様々な部屋が廊下や縁側でつながり、あちこちに印象的な光と影の空間が生まれています。

03地産材が職人の技術で光る
ウッドデザイン賞受賞。

 

ものづくりでは一人ではできない 施工協力会社とコミュニケーションを密にとり、後輩を育てて良い建物を造り続けたい。(工事担当 沓水 直人)

斬新なデザインの建築物のため建築士の方と現場で常にコミュニケーションをとりながら設計コンセプトを理解し細部まで妥協することなくつくり上げました。
工程手順も複雑で、また大型木造の施工経験が少ない職人さんも多い中でしたが地産材の特徴を最大限活かすため職人さんとも事前の打ち合わせをしっかり行い、綿密なコミュニケーションを取り、設計コンセプトやこだわりなどを常に共有できたことで計画通りに竣工することができ、その結果2020年ウッドデザイン賞を受賞させて頂くことができました。

こういった経験はどの現場でもできる訳ではないので部下育成のチャンスと捉え、厳しい状況でもお客様の期待と要望に応える為の知識や技術を後輩に学んでもらえるよう関与、育成を続けました。
彼らが桑原組の技術と情熱を継承し地域の皆様に喜んでもらえる仕事をつくり続けてほしい。

2020年ウッドデザイン賞 審査員特別賞を受賞

ウッドデザイン賞とは

ウッドデザイン賞は、木の良さや価値を再発見させる製品や取組について、特に優れたものを消費者目線で評価し、表彰する顕彰制度です。
これによって“木のある豊かな暮らし”が普及・発展し、日々の生活や社会が彩られ、木材利用が進むことを目的としています。

JAPAN WOOD DESIGN AWARD 2020

【評価ポイント】
集成材を使わず、地元産材を使った空間は、共用部にたくさんの居場所を設え、それらをつなぐ廊下のあちこちに休憩できるベンチやキッチンが置かれていて互いの活動が見えるようになっている。公民館を広く開放して、使える木の空間として地域の活動を支えながら、町民との協働で林業再生を目指している施設である。

詳しくはコチラをご覧ください。(別サイトが開きます。)

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